先日マレーシア政府はMCOの終了日を、当初予定していた15日から28日に2週間延長することを発表しました。
こんにちは。
南国ペナンで絶賛引きこもり中のえいひれです。
今日は、実際に私の身に起こった、スキャム電話についてご紹介したいと思います。
この記事が少しでも、皆さんをスキャマーから騙されないようお助けになれたら幸いです。
事件はある平日の昼過ぎに起こりました。
昼寝の途中に突然電話がなりました。「013」から始まった番号だったので受け取る前に、まず携帯電話だと認識できたので、きっとLazadaなどのデリバリーからの電話だろうと思って会話開始ボタンを押しました。
そうするといきなり、自動音声の英文が流れました。一言一句は違いますが、内容的にはこんな感じだったと思います。
『This is the call from HSBC. There is request of transaction for RM4000 under your debit card. If approve, please press 1. If you would like to speak to customer services, please press 0. 』
この自動音声の声が、HSBCに掛けた際の女性の声とまるっきし一緒だったのです。
「こんな取引してないよ。ゼロ押さなきゃ!」ということで間髪入れず”0”を押すと、HSBCのCalvin Tanと名乗る男が応答してくれました。
「たった今、身に覚えのない取引について許可をするかという電話を受けました。どういった取引か知りたいのですが?」
「お調べします。アメリカのCoinbaseという仮想通貨取引所で、お客様のデビットカードを通じてRM4000相当のビットコインを購入したとの情報が上がっております。」
「そんな取引した覚えはないです。」
「下4桁が0481で終わるカードで決済が行われています。身に覚えはないですか?」
「私が持っているカードのいずれでもありません。何が起こっているのでしょうか?」
「なんですって?!知らないうちに他の人の手にカードが渡っているかもしれません。もしそうだとしたら大変です。今お調べしますので、恐れ入りますがID番号をお教えください。」
「○X123456」です。
「了解いたしました。少々お待ちください。」
やばい、どうやって自分の名義のカードが勝手に発行されて、しかも他人の手に渡ってしまっているんだ?!何が起こっている?!(軽くパニック)
「お調べしたところ、4月9日に新規カードがSelangor, KLの住所に送付されています。こちらの住所にお住まいではないのですか?」
「いえ、住んでおりません。私はずっとペナンに住んでおります。」
「そうでしたか。ご心配いりません、早急にクレジットカードを使用停止に致しましたので、今後悪用されることはなくなりました。」
「ただ、すでに購入決済されたRM4000分につきましては、Bank of Negaraに書類を提出しないと、取り戻せないので、その手続きも致しましょう。」
え?Bank of Negaraってマレーシアの中央銀行でしょ?日本でいう日銀だよね?そんなところが民間の請求に関与してくるわけないよな?それに、今までにもクレジットカードがスキャムにあって勝手にiTunes.Billで決済されかけたけど、HSBC銀行が率先して返金処理をしてくれたよな。。。
・・・・あ!!やられた!!
「いや、申し訳ない。支店の担当者に電話で一旦確認しますわ!お宅のお名前と電話番号を伺っていいですか?」
「了解いたしました。私は、Calvin Tanと言います。電話番号は、○X○X6801です。」
電話を切った後、早急にHSBCに電話し、以上の経緯を説明しました。怪しいと思ったので、私の方から直接HSBCに確認した次第ですと伝えると、その担当者からまず第一の質問が「その電話は、携帯電話から掛かってきたものですか?」
「はい、そうです」と伝えますと、「当銀行は携帯電話から直接電話を掛けることはございません。間違いなく、スキャムでしょう。最近、特にHSBCの顧客をターゲットにした詐欺事件が増えております。個人情報は伝えていないですか?」
「いえ、パスポート番号を伝えてしまいました。」
「それならば、念のため警察署に行ってPolice Reportを提出することをお勧めします。」
ということで、当日のうちにPulau Tikusにある警察署に急行。初めての警察署に緊張しながら入っていくと、カウンター越しの婦警が対応してくれました。簡単に状況説明すると、「あなた、タイピングはできる?そう。それでしたら、この画面に何があったかを入力して行ってもらえる?」と言われ、もくもくとタイピング作業を10分ほど。
打ち終わると、婦警が最終確認をし、私の住所や電話番号やパスポート番号をシステムに打ち込んで、Police Reportを2枚印刷。2部ともに私のサインをし、それから警察署側も印鑑と担当者のサインを記入されたものを、1枚渡してくれ、それで終了です。
ちなみに、今回のようなPolice Reportは『Cover Report』という形で受理してもらうことになりました。まだ、具体的に被害はないが個人情報が詐欺集団に漏洩されてしまったことで、万が一今後私の個人情報が勝手に犯罪に使用されたり、HSBCの銀行からなんらかの形で資金が引き出されてしまった場合に、「過去にすでに警察署にPolice Reportを出しております。それは、私になりすました詐欺師の犯行であり、私ではありません!」という証拠書類として使用できることになります。
LazadaやShopeeでの買い物で、荷物を受け取れない時にガードハウスの近くに置いといてもらう際に、会社によってIC番号を聞かれることもあるので、その時点で私の住所・電話番号・パスポート番号は出回っていると考えておかしくないと思うので、おそらくこの3点の情報だけでは詐欺集団も何も悪いことはできないかと推測します。ただ、それでも不安は取り除いておきたかったですし、初めての警察署だったので、Police Reportの提出を体験した次第です。
以下、マレーシアの会計士も詐欺師にRM100,000(約270万円)騙し取られたというニュースです。最近、詐欺集団の手口が巧妙化しているので、ご注意ください。一番は、英語が話せないふりしてひとまず電話を切り、直接自分から電話して先方に確認するのが、被害の予防として確実かと思います。
今回もお読み頂き、ありがとうございました。
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